インスリン治療について
インスリン治療とは、注射で直接インスリンを体内に投与する補充療法です。食事療法や運動療法、内服治療を行っても高血糖状態が続いている場合や、膵臓からのインスリンの分泌が低下し、内服薬の効果が乏しい場合などに適用されます。
インスリン治療の考え方
一昔前では、インスリン治療は治療の最終手段と考えられていました。しかし、現在はインスリン治療を早期に開始することも珍しくありません。インスリン治療を早期に開始することで、膵臓のインスリン分泌機能を温存し、膵臓への負担を軽減できること、また、血糖をうまくコントロールし、合併症の進行を抑えられることなど多くのメリットがあることが分かっています。
インスリンの種類
インスリンは、効果発現の速さから超速効型、速効型、中間型、持効型、混合型(超速効型または速効型と中間型を混ぜたもの)製剤に分類されます。
患者さんそれぞれの膵臓機能(インスリン分泌力)や生活スタイルに合わせて、最適な治療をご提案させていただきます。
注射回数は回数が多いほど、血糖調整する効果は大きくなりますが、生活への負担や低血糖リスクが大きくなります。患者さんの状況に合わせた回数選択が必要になります。
インスリン治療の注意点
低血糖
摂取した食事量に比べてインスリン量が多かったり、体調不良(シックデイ)で食事がとれない状況でインスリン注射をすると、低血糖になることがあります。インスリンと一緒に使用する内服薬の影響で低血糖になることもあります。
一般的に血糖値が70mg/dL以下になると、動悸、冷汗、手指のふるえなどが症状として現れます。
その場合は、すぐにブドウ糖10gもしくはブドウ糖を含むジュース150~200mLをとり経過を見ます。
インスリンだこ
同じ場所にばかり注射を続けると、針やインスリンの刺激で、皮膚や皮下脂肪が固く変化する症状(リポジストロフィー)がおこります。いわゆる「インスリンだこ」です。固くなった部分はインスリンを吸収できなくなるので、インスリンが効かず血糖値が上昇しやすくなります。注射する場所は毎回ずらしましょう。
当院ではエコーで注射部位の皮膚の評価も行っております。
4mmの長さのインスリン注射針では、肥厚した皮膚を貫くことができず、皮下組織にインスリンが注入することができません。
当院のインスリン治療
インスリン注射は患者さん自身がご自宅でご自身のお腹や足に注射するため、針への恐怖心や注射手順、薬の管理などへの不安が大きいかと思います。当院の外来では糖尿病専門医と糖尿病療養指導士が患者さんの状況、理解度に応じて段階的に説明を行い、ご自宅で自己注射ができるようサポートしていきます。
インスリン補充療法を効果的に行ったことで膵臓のインスリン分泌機能が改善し、その後インスリン治療を離脱できる方もおられます。
以下の図は、初診時、高血糖状態のためインスリン治療が必要になり、外来でインスリン注射を開始した患者さんのHbA1cの推移を示したものです。
外来インスリン導入を行った79名のうち、51名の患者さんが6か月以内に血糖値が安定し、インスリンから離脱できています(離脱率65%)。
79名のデータを見ますと、以下の図の様に、インスリン治療開始後、明らかな血糖値改善を認めております。
- 診療科目
- 糖尿病内科 腎臓内科
- 所在地
- 〒332-0015
埼玉県川口市川口2丁目8-19 伊東ビル 3F - アクセス
- JR京浜東北線「川口」駅西口徒歩4分
- TEL
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- 休診日
- 木曜、第2、第4土曜、日曜・祝日
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